韓国のエンタメ業界で話題となっているBL(ボーイズラブ)ドラマ「サンダークラウド・レインストーム」が、物議を醸しています。元WANNA ONEのメンバーであるユン・ジソン氏が主演に抜擢され、注目を集めているものの、その原作マンガのストーリー内容が議論を巻き起こしているのです。キーワードとなるテーマには「貧困」「同性間の愛」、そして最大の問題点とされる「近親愛」が含まれ、ネット上では強い反発が広がっています。

原作ストーリーによると、主人公であるイ・ジョは貧しい生活を送るゲイの青年で、やむを得ず従兄弟の家に住むことになります。しかし、物語が進むにつれ、彼はその従兄弟へ恋心を抱いていくという展開が描かれています。この設定が公開されると、すぐさまSNS上では「倫理的に問題がある」「なぜこのような設定が映像化されるのか」といった批判的な意見が殺到しました。

特にユーザーたちは、物語内で描かれる「近親愛」に加え、他にも虐待や強制的な行為が含まれるという点に大きな懸念を示しています。一部によれば、主人公がひどい暴力や非人道的な扱いを受けるシーンが含まれており、それが視聴者に悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。社会的な視点から見ても、このような演出を美化することは問題だとする声が多く見られます。
このストーリーラインに対しては、「なぜ数あるクオリティの高いBL作品の中で、このような問題のある物語が選ばれるのか」といった疑問も上がっています。また、「これ以上奇妙な設定の作品を流行らせてほしくない」「視聴者やLGBTQ+コミュニティ全体にとってネガティブな影響を与える」と述べる意見も少なくありません。
一方で、主演のユン・ジソン氏の演技への期待が語られていたことがニュースの発端でしたが、このようなストーリー設定が注目されるにつれ、キャスティングを巡る賛否も高まっています。「役者に責任はない」と擁護する声もある一方で、この物語への出演そのものが俳優としてのイメージに影を落とすのではないかとの懸念もあります。
現在、SNSを中心に批判や議論が巻き起こっている「サンダークラウド・レインストーム」。韓国のBLドラマはこれまでにも国際的な注目を集めてきましたが、今回のような異例の論争を乗り越えられるかどうかは、今後の制作や視聴者の反応次第と言えるでしょう。詳しい経緯や制作側のコメントが今後発表されるかどうか、注視されるべきテーマであることは間違いありません。