2025年9月7日(現地時間)、話題のK-POPガールズグループ「KATSEYE(キャッツアイ)」が2025年のVMA(MTV Video Music Awards)に出席。彼女たちはパフォーマンスを披露しただけでなく、賞も受賞するなど、その注目度の高さが話題を呼びました。しかし、レッドカーペットでのインタビュー中の一コマが物議を醸しています。
KATSEYEのメンバーがレッドカーペット上で行われたインタビューに対応している最中、インタビュアーが彼女たちに「ゲイの方々にメッセージをお願いします」と尋ねました。これに対し、メンバーたちは「私たちはゲイの方々を愛してます!」と答えましたが、メンバーの一人であるユンチェ(Yoonchae)がその際、発言をしなかったことが、ネット上で大きな議論を引き起こしました。

ファンが投稿した映像では、他のメンバーが積極的に答える中、ユンチェがコメントを控えている様子が映っており、SNS上では一部から「彼女は無反応だった」という指摘が上がりました。この行動を受け、一部のユーザーは「ユンチェはホモフォビア(同性愛嫌悪)ではないか」と憶測を飛ばす投稿まで見られるようになりました。
ファンの批判と擁護
Twitterでは、「ユンチェは何も言わなかった、おかしい」といった批判的なコメントも少なくありません。「彼女は心の中で差別的な言葉を考えていたのでは?」という過激な意見まで見受けられます。
その一方で、ユンチェを擁護する声も多く、「英語が第一言語でない彼女が質問の意図をきちんと理解できなかったのでは」という意見が多く見られます。特にKATSEYEのメンバー全員がLGBTQ+コミュニティへの支持を公言しており、実際にメンバーのララ(Lara)とメガン(Megan)はLGBTQ+であることをオープンにしているため、「差別的だ」という批判は的外れだとする声もありました。
また、あるユーザーは「ユンチェはただ戸惑っていただけで、彼女自身は何も悪いことをしていない。むしろグループの他のメンバーがすぐに対応したのだから問題はない」とコメント。別のファンも「自分もアメリカの友達が早口で話をしているとき、理解が追いつかずただ笑っているだけの時がある」とし、「彼女も同じ状況にあったのではないか」と擁護しています。
韓国アイドルとLGBTQ+コミュニティ
KATSEYEはLGBTQ+コミュニティへのサポートを公式に示している数少ないグループの一つとして知られています。そもそも韓国社会は以前に比べて性多様性に対する理解が徐々に深まってきてはいますが、まだ伝統的な価値観が根強く残る地域も多いため、このような議論が過熱するのは新しい話ではありません。
他方で、KATSEYEのメンバーはこれまでも公の場でコミュニティの支持を示しており、今回の件に関してユンチェへの批判が過熱していることに疑問を抱くファンも多いようです。
今回の議論が示すのは、国際的な場での発言や行動が、文化や言語の違いを超えてどのように解釈されるかという難しさ、そしてK-POPアイドルが直面するプレッシャーの大きさです。KATSEYEがVMAにて歴史的な一歩を踏み出した一方で、ユンチェへの批判がグループ全体のイメージにどのような影響を与えるのか、その動向から目が離せません。