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犯罪まみれの元アイドル俳優 彼につけられた衝撃のあだ名

韓国エンターテインメント業界での成功は決して簡単ではありませんが、一度成功を掴んでも、その地位を長く維持することはさらに難しいことです。特にトップスターであれば、たった一度のスキャンダルでさえキャリアを完全に失う原因となることがあります。それでもなお、この困難を乗り越えて存在感を保ち続けている人物がいます。それが、アイドル出身の俳優イ・ヒョヌ(Lee Hyun Woo)です。しかし、その道のりは決して平坦なものではありませんでした。彼は韓国メディアで「グランドヒョヌ」という皮肉混じりのニックネームを獲得し、スキャンダルの嵐を生き抜いてきた人物として知られています。

イ・ヒョヌの華々しいキャリアとスキャンダルの歴史

イ・ヒョヌは1991年に歌手としてデビューし、最初のアルバム「Black Rainbow」で一躍注目を浴びました。その後は俳優としてキャリアを広げ、『屋根部屋のネコ』(2003年)、『ウェディング』(2005年)、『オー!マイレディ』(2010年)といった人気ドラマや、『Sダイアリー』(2004年)、『夏が去ってしまう前に』(2007年)、『忘れられたカバン』(2011年)といった映画にも出演しました。さらに、2022年には人気のトロット番組『ミスター・トロット シーズン2』で審査員を務めるなど、音楽やテレビの分野で現在でも活躍を続けています。

しかし、イ・ヒョヌの経歴を語る際、外せないのが数々のスキャンダルです。そのキャリアの中で何度も問題を起こしながらも、驚くべきことに彼はそのたびに業界に復帰しています。

初めての大きなスキャンダル:マリファナ使用

イ・ヒョヌが初めて大きな物議を醸したのは1993年のことでした。その年、彼はマリファナを吸引した罪で逮捕されました。韓国ではマリファナ使用は重大な犯罪とされており、社会的批判を集める行為です。1月14日に逮捕された彼は同年2月1日に保釈され、その後アメリカに戻りました。しかし、彼は「アメリカでは暗黙の了解のように扱われていたので、韓国では違法だとは知らなかった」と主張しました。この事件を受け、彼は韓国の放送局KBSとSBSから一時的に出演禁止処分を受けましたが、同年11月には復帰を果たしました。

その他の物議:兵役問題と賄賂疑惑

1993年にはさらに、彼のマネージャーがプロデューサーや記者に賄賂を渡したとされる疑惑が報じられました。この事件では賄賂として30万ウォン(約2万1600円)と150万ウォン(約10万8000円)が関係者に渡されたとされ、裁判にも発展しました。また、彼がアメリカに戻り、韓国に再入国したタイミングが兵役義務の年齢制限を過ぎた後だったため、これが兵役回避ではないかとの批判も巻き起こりました。しかし、彼は幼い頃に両親と共にアメリカ移住し、アメリカ合衆国の市民権を取得していたため、この疑惑に関しては証拠が不十分とされています。

飲酒運転事件とその後の復帰

イ・ヒョヌに対する最大の批判を巻き起こしたのは、2006年と2007年に発生した飲酒運転事件です。2006年、彼は飲酒運転で摘発されましたが、メディアによる報道はさほど大きくありませんでした。しかし2007年、彼は再び飲酒運転をしているところを発見され、さらにその際には違法なUターンを行い、国際運転免許証も期限切れであったことがが発覚しました。この一連の行動は、韓国社会での反感を買う大きな原因となりました。

韓国では飲酒運転はマリファナ使用以上に厳しく非難される傾向があります。当然のように、芸能人がそのようなスキャンダルを起こせば、ほとんどのケースで業界復帰は難しいとされています。それでもなお、イ・ヒョヌは事件発覚後わずか1か月のうちにSBSでのテレビ出演を再開しました。加えて、事件直後にはヒュンダイの車のCMに出演し、さらにはローン会社の広告まで務めました。これらの契約は視聴者の間で顰蹙(ひんしゅく)を買い、特にタイミングが悪いと指摘されましたが、それでも彼のキャリアには致命的な影響を与えませんでした。

株式操作事件とその真相

2008年には、放送局GBSの買収に関係する株式操作疑惑で再び物議を醸しました。このとき、イ・ヒョヌがGBSを買収したというニュースが報じられると、会社の株価は一気に上昇。しかし10日後、この買収が取り消されたことが発表され、株価は急落しました。この件により、多数の投資家が損失を被りましたが、噂では彼の投資チームが利益を得たとされ、不正操作の疑いが浮上しました。

不屈の存在感:なぜ彼は活躍し続けられるのか?

これだけのスキャンダルを抱えながらも、イ・ヒョヌが未だに韓国エンターテインメント業界で活動を続けているのは驚くべきことです。一部では、彼の経済的な裕福さが影響しているのではないかとの指摘もあります。また、「不死鳥」のように何度倒れても復活する彼のキャリアを称して、一般大衆から「フェニックス」という別名を贈られるほどです。

反発や批判を受けながらも、その存在感が消えないイ・ヒョヌ。彼のような人物は、韓国の芸能界において非常に珍しい例と言えるでしょう。