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主演俳優がキスシーンを拒否し撮影放棄 制作陣との全面戦争に発展

中国の若手俳優、胡凌辰さんが出演を予定していた短編ドラマ『恋愛脳』(Love Brain)の撮影現場で大騒動を起こしました。彼の突然の退場により、撮影は大幅に遅れ、制作チームは大きな損害を被り、最終的には彼を解雇する決定が下されました。この問題は、共演女優とのキスシーンや彼のパートナーに関する要求が原因で発生したとされています。

胡凌辰さん(19歳)は、中国ドラマ『花有重开之日』でブレイクした新星俳優で、ドラマ界から注目を集めていました。しかし、今年9月末に新作ドラマ『恋愛脳』の撮影が開始されてからわずか2日後、彼は現場から突然姿を消しました。これは、深夜3時ごろに無言でセットを離れたものでした。その際には、付き人をホテルに残したままとなり、プロダクションに大混乱をもたらしました。制作チームによれば、この出来事は胡凌辰さんの恋人であり、現場に同席していた齊可欣(チー・クーシン)さんとの口論が原因とされています。

その後、胡さんは謝罪動画を公開し、撮影現場を去った理由について「感情のコントロールができなかった」と述べました。また、恋人である齊可欣さんは一切この問題には関与していないと弁明しました。一方で、彼の主張では、同ドラマで予定されていた「キスシーン」に対する不満が退場の発端だったとも言及しました。

一方、制作チームの主張は彼の説明とは異なります。制作側によると、胡さんは恋人の齊さんをヒロイン役に起用するよう要求し、それが拒否されたことに激怒したことで現場を去ったとのことです。ドラマのヒロイン役には女優の李子瑩(リ・ズイン)さんが既にキャスティングされていましたが、胡さんはこれを交代させるよう求めていた模様です。

この事態を受け、制作会社である西安秋源(Xi’an Qiuyuan)は胡さんの契約を打ち切り、新たな主演として俳優の李星翰(リ・シンハン)さんが起用されました。李星翰さんは僅か5日間で再撮影を行い、驚異的な80エピソードを完了させたと報じられています。

さらに、制作会社は胡凌辰さんを契約違反で提訴する意向を明らかにしており、約42万8000元(日本円で約670万円)の損害賠償を求めています。この突然の騒動は、中国エンタメ業界全体にも波紋を広げており、今後の展開が注目されています。

今回の事件は、俳優や関係者にとってプロの姿勢の重要性を改めて考えさせるケースとなり得ます。そして、視聴者にとっても制作過程の裏側について知るきっかけを与えるものとなるかもしれません。