韓国の有名ファッション誌「W Korea」が主催する毎年恒例のチャリティイベント「Love Your W」が、現在疑惑を巡り炎上しています。このイベントは乳がん啓発を目的としたもので、毎年多くのセレブリティたちが無報酬で参加し、彼ら自身がヘアメイクやスタイリングの費用を負担するほど高い純粋な志が込められた催しとされています。しかし、韓国の調査報道メディア「Dispatch」によると、イベントの透明性が疑われており、寄付金額に関する問題が浮上しました。

高級ブランドが支援するも、透明性に疑問
「Love Your W」イベントでは、スポンサーとして多くの高級ブランドが大口の寄付をしていることが確認されています。例えば、ファッションブランドは約3000万ウォン(約212万円)、ジュエリーブランドは約500万ウォン(約35万円)を寄付しており、2025年だけでも29の高級ブランド(シャネル、ルイ・ヴィトン、グッチなど)が協賛しました。これにより、総額は簡単に約10億ウォン(約7060万円)に到達するはずとされています。

しかし、疑惑は寄付された金額と実際に報告されている寄付総額の乖離にあります。報道によると、過去20年で合計11億ウォン(約7760万円)しか寄付された記録がないとされています。この金額は1年あたり5000万ウォン(約353万円)の寄付に相当しますが、大企業からの協賛金額を考えると非常に少なく感じられます。また、乳がん検診の費用として500人分の支援に充てられたという主張も、具体的な明細や証拠が示されていません。
「チャリティ」と「商業化」の曖昧な境界線
さらに問題を煽る原因となったのは、「Love Your W」のプロモーションが過度に商業的になっている点です。イベントで公開されたSNS投稿では、スポンサー企業としてダイソンやモエ・エ・シャンドン、Perfumer Hなどの高級ブランド商品が「パーティーにぴったり」と紹介され、チャリティよりブランドの宣伝要素が強調されているような印象を与えています。

公が未だ沈黙も、世間の怒りは拡大中
現在、「W Korea」を発行する親会社「Doosan Magazine」からの公式声明は発表されていません。しかし、この不透明性に対し世間の批判は高まっており、多くの人々が「チャリティの目的を見失った慈善団体」だと問題視しています。
長年支持を集めていた乳がん啓発キャンペーンである「Love Your W」は、真の目的を取り戻し、寄付金の透明性を確保する必要があるでしょう。この状況がどのように発展するのか、多くの目が注がれています。
(情報元:Dispatch)