人気アニメ映画『KPop Demon Hunters』の多様性に関する議論が韓国で話題に
Netflixで配信され、多くの視聴者から愛されている注目のアニメ映画『KPop Demon Hunters』。しかし、そのストーリーやビジュアルの評価とは別に、多様性に関する議論が最近インターネット上で巻き起こっています。発端となったのはThreadsというSNSでの一投稿。「『KPop Demon Hunters』が大好きだけど、登場人物に黒人やブラウン系のキャラクターがいないのはなぜ?韓国に褐色肌の人々がいないわけじゃないのに…」という素朴な疑問から始まった議論が、瞬く間に韓国コミュニティに広がりました。

韓国ネット掲示板「TheQoo」での熱い反響
この投稿に反応した韓国のネット掲示板「TheQoo」では、すでに8.6万以上の閲覧数を記録し、数百件のコメントが寄せられています。コメントの傾向を見ると、多くの韓国人たちはこのような多様性への批判を「的外れ」と感じている様子でした。
以下、いくつかの反応を和訳して紹介します:
- 「アジア人以外の人種をK-Popで見つけるのは難しいよ。」
- 「なぜ黒人がいないといけないの?」
- 「他人の家で自分の家族を探すような感じだね。」
- 「白人キャラクターすら登場していないのに(笑)」
- 「何にでも文句つけるんだな。」
- 「そもそもK-Popってこういうものでしょう。」
このように、韓国の多くのネットユーザーは、『KPop Demon Hunters』に特定の人種が登場しないことに関する指摘を疑問視しているようです。一方で、オリジナルの投稿者の意図を理解し、多様性の重要性を肯定する声も少ないながら存在しました。
K-Popと多様性:カルチャーの違いが生む議論
『KPop Demon Hunters』のような作品が、韓国国内以上にグローバルな注目を集める中で、多様性の問題が議論されるのは避けられないことでしょう。特に、グローバル市場に向けた作品であるにもかかわらず特定の人種が排除されていると感じる海外視聴者が、多くの疑問を抱いているのかもしれません。

一方で、韓国国内ではK-Pop自体がアジアの文化を中心に展開しており、それを自然なことと捉える国民が圧倒的多数を占めているため、こうした海外からの批判に対して戸惑いや反発も見せているようです。
文化的背景の差異を超えた議論が必要
『KPop Demon Hunters』はその視覚的な美しさやストーリーテリングのクオリティで高く評価されていますが、このような多様性に関する議論がきっかけで、作品がさらに注目を集める可能性もあります。重要なのは、こうした議論が単なる批判合戦に終わるのではなく、グローバルな視点で共通理解を深めるための橋渡しとなることです。それは、作品を作る側と視聴者側の双方にとっても価値ある対話へと繋がるかもしれません。
『KPop Demon Hunters』が引き続き多様な視野から議論されることで、より多くの人々がグローバル文化や視覚芸術の本質を理解するきっかけになることを期待したいものです。